2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧
~7時55分~ 大好きな人のお家にお泊まりした翌朝は、仲良く出勤ーー なーんて夢を見ていた頃が、私にもありました。 でも、現実はーー 結衣 「う…」 「ぐぐぐぐぐ…」 (つ、つぶれる…) (なんで、今日に限って女性専用車両が激混みなの!?) しかも、私の…
今、うちの彼女は、すっかりふてくされてしまっている。 原因は、オレがからかいすぎたからだ。 結衣 「マッサージはこれでおしまいです!」 「私、ソファで寝ますから」 「おやすみなさい!」 捨て台詞よろしくそう告げて、彼女はベッドから下りようとする…
教官の運転するスクーターに乗ること1時間。 辿り着いたのは… 結衣 「ここ…都内ですか?」 東雲 「ぎりぎりね」 「それにしては見晴らしがいいでしょ」 「ついでに周辺も暗いから、ほら」 教官にうながされて、空を見上げる。 結衣 「うわぁ…」 東雲 「まぁ…
数日後… 鳴子 「結衣~、来週の金曜日あいてる?」 「流星群を観に行こうって話が出てるんだけど」 結衣 「ごめん。ちょっと勉強しないとマズクて…」 「この間の小テスト、クラスでビリだったし」 千葉 「でも、それって解答欄を間違えたせいだろ?」 結衣 …
東雲 「結衣…」 教官の肉付きの薄い手が、私の頬を包みこむ。 東雲 「好きだよ、結衣…」 (教官…) 東雲 「こーら…」 「今、『教官』って呼ぼうとしただろ」 (あ…) 東雲 「ほら、ちゃんと呼んでごらん。この間、教えたみたいに」 「いい子だから」 (じゃ…
強化合宿が終わり、終日後。 生徒たちは今から三連休が始まる為か、ほとんど寮に残っていなかった。 (2人でやっているおかげか、思ったより早く片付きそうだな) 俺は半分にまで減った資料の山を見て、青山に視線を移す。 結衣 「……」 (合宿が終わってよう…
気持ちを打ち明け合った私たちの周りには、先程はなかったゆるやかな空気が流れる。 結衣 「石神さん、この後の予定はもしかして…」 石神 「ああ、青山たちが予定していたところに行こうと思っている」 結衣 「やっぱり…あの、石神さん。今度は石神さんが行…
翌日。 夜遅かったせいか、私は予定の時間より遅い時間に起きてしまう。 急いで待ち合わせ場所に向かうと、すでに石神さんの姿があった。 結衣 「す、すみません!遅くなりました!」 石神 「いや、時間ちょうどだ。それよりも…」 結衣 「あっ…」 石神さんは…
公安学校では休みを返上して、強化合宿が行われていた。 石神 「強化合宿はこれで終わりだ。しかし、明日からの通常講義も気を抜くなよ」 全員 「はい!」 石神 「それでは、解散」 石神教官の言葉に、教場の緊張の糸が緩むのが分かる。 教官たちの姿が見え…
主人公の名前は青山結衣です。 ~6時30分~ 大好きな人の家にお泊まりした翌朝。 私は、いつもよりちょっと早めに目を覚ます。 だって、彼においしい朝食を食べてほしいから。 (愛情いっぱいの朝食を…) (大好きな、歩さんのために……) 結衣 「う…ん……」 …